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以前QUINTREX 375HPの重心位置変更をしましたが、今回はホープボート トップガン400 
Merc F30LHPTJC。高梁川ではハンプの状態でロワケースをヒットする事が多くこのトップガンのオーナーも数回ヒットした経験があり、以前当社でロワケーシング・プロペラシャフトの交換をしました。
この経験から、プレーニングを早くしたいとの相談を受けボートのセッティング確認・検討。

船体中央部にあるバッテリー2個とスタンポートサイドのバッテリー合計3個をバウストレージへ移設することでプレーニングが速くなるので作業開始。


   ↑ 作業前のバウストレージ

バッテリー3個は余裕で入るのでまずはたまった汚れを洗い落とし、きれいになったところで補強の合板を張り付けるためにゲルコートをサンディングします。
バッテリー3個分の合板を切り、位置を出した後サンディングしたところに合板を樹脂パテで貼り付け、合板の縁の周りも埋め、パテが硬化するまでに合板の表面にFRPを積層します。

FRPの硬化を待って、サンダーでガラス繊維のバリを落としてから、ゲルコートで塗装。
さらにゲルコートの硬化をを待って、バッテリートレイの取付・エレキの電源配線・魚探配線のやり直しとE/Gの電源配線の取り廻しをして作動確認。




   ↑ 作業後のバウストレージ

後日、「高梁川で走ってみたらびっくりするくらいプレーニングが早くなり、走航後トリムを下げ忘れた状態でもプレーニングに入った。」そうです。(スタビライザーは付いています。)

また、波が立った水面で以前はピッチングを起こしバウが叩いていたのが、叩かなくなったというメリットも発生しました。

ただ、スピードが少し落ちたような気がするとの事でした。これは重心がバウ寄りになったため、純正ペラでリーディング
エッジが変形しているのもあって、トリムアウトしてもバウを高い位置で保持できずスピードが落ちたものと思われます。
後日、レーキの強いステンレスペラに交換しセッティングし直すと、スピードが10km/hほど上がりました。
ホープボート トップガン400
重心位置変更